2012.8.18

わんぱくキャンプ 6日目 まとめの日

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いよいよ残り2日となったわんぱくキャンプ。

前夜のスタッフMTGで、「残り2日、子どもたちが、ああ、これをやっておけばよかった、と後悔しないように最後までサポートしよう」「自分に自信をもって帰ってもらおう」「このチームでキャンプできたことを最高の思い出にしよう」と話した私たちスタッフにとっても貴重な残り2日です。

7時 朝の集い
ゆる体操の項目も増え、「じょうわーん」「おす・すり」「ふりふり」「きゅーどっさん」「ねばねば」「ぺこぉぽこぉ」「くねくね」「どぉわ~」(なんじゃこりゃ?!ですね)
ホントに面白くて朝から大笑いのつぼ刺激です(笑)
子どもたちが家に帰って、お父さん、お母さん、家族みんなで一緒にやってくれたら嬉しいなぁ。

今日、朝の集いで嬉しい変化がありました。

毎朝、ASOKENソングを歌うのですが、昨日までは前に出て歌ってくれる子が1人か2人しかいませんでした。
でも、今朝は、3分の2の子が前に出て、歌ってくれました。

さらにご飯の時には、ほぼ全員が前にでて「いただきます」をしてくれました。
・・・正直、本当に嬉しかったです。

「一歩前に出る」
この行動の大変さを私たちは知っています。
大人だけでなく、子どもにとっても、とても勇気がいることです。

まずは、この1週間のキャンプに参加させようと思ってくださった親御さんの勇気、ガンバってみようと思った本人の勇気に感謝したいと思います。

キャンプ中、私たちスタッフが心がけていることのひとつに、
「この仲間なら、前に出ても恥ずかしくない、何をやっても受け入れてもらえる」チームの雰囲気作りというものがあります。
まさに「一歩前に出る勇気の承認」です。

子どもたちのペースはそれぞれで、すぐに馴染んで自分を出す子もいれば、数日間かかってようやく少し寄り添う子もいます。
コミュニケーションの取り方は、他人との比較ではなく、自分のぺースで構わないと思います。でも、いつくるかわからない「一歩前に出る勇気」を振り絞れる雰囲気づくりとサポートのタイミングは外したくないと心がけています。

「いただきます」の全員参加で、今日の午後、子どもたちのチーム状態によって、もうひとつのプログラムにチャレンジしよう、と決めました。

午前中は、
日記・健康チェック・振り返り。
今日のチーム発表&目標。
お世話になった東平庵さんへの手紙書き。

そして・・・テント撤収。
各チームで、テントと、トイレの穴埋め、かまどの整理などを行いました。

テント撤収でも、1人の男の子の成長を垣間見ることができました。
親御さんから、どちらかというと1人の世界に入りがちであまり人とかかわらない、と聞いていた男の子がいました。
確かに彼はとてもマイペースにキャンプを楽しんでいて、誰が何をしていても意に介せずという雰囲気です。
でも、撤収時、テントを1人ではたためず持て余し気味だった彼が、次の瞬間、遊んでいる同じチームの仲間を大声で呼びました。
「○○○! 今、そうやって遊んでいることと、テント片づけるのとどっちが大事かわかってるのか?」
大きな声を出すことも、友達を注意することも、最後までテントを片づけたいと思ったことも、彼にとっては一歩前への出来事だったのかもしれません。
そんな彼の勇気をみることができて嬉しく思います。

今日のローカル新聞に、わんぱくキャンプのみんなで参加させてもらった盆踊りのことが載っていました。取材をうけたBOYが恥ずかしそうに嬉しそうにしているのが微笑ましかったです。

お昼を食べて、午後はフリープログラム。
ハンモックを作りたい人と、カブトムシとくわがたのクラフト&ツイストパン(おやつ)を作りたい人に分かれました。

「ハンモックはお父さんにあげるの」
「僕、カブトムシとくわがたはお家にお土産」
「じゃあ、お父さんとお母さんにお土産は買わないでいいから、自分だけにおみやげ買おうっと」
・・・最後はさておき(笑)明日は、みんなの大好きなお父さん、お母さんに会えるね。

ここまでのチーム状態をみて「この仲間となら前にでても恥ずかしくない、やってみよう」と思える雰囲気を作れていると感じたので、ここでひとつチャレンジプログラムです。

今夜のキャンプファイヤーの実行委員を募る事にしました。
結果、8人の子どもたちが立候補してくれました。

さらに、そこから「実行委員長」になりたい人の立候補、演説、投票。
4人が手を挙げました。

自信のあるキャンプでリーダーになりたいのに、生活係とか縁の下の力持ち的な係になることが多く、待ってましたとばかりに立候補した男の子。彼には気分によってやったりやらなかったりではなく、リーダーとして嫌なことも楽しいことも含めて、ひとつのことをやりとおしてほしい。

自分の意見がしっかりある女の子。でも、他のみんなにも様々な考えがあって、このキャンプ中、必ずしも思い通りにならないことも多くて…。彼女には、周りが気にするふてくされた態度や、「つまんない」と口にする方法で解決するのではなく、色々な意見をまとめたり、みんなが意見を言えるようなリーダーシップをとってほしい。絶対できる力があるんだから。

去年はまったく人前にたてなかったのに、今年はひきが強く(?)トランプのカードはリーダーばかり。初日はリーダーなんて嫌だと緊張して、頭が痛くなって、嘔吐までして…。でも何日かやっているうちに「僕、なんかリーダー慣れてきた! 面白い! 僕ね、しょうちゃん(先に帰った友達)の分までがんばろうと思ったんだ」。彼はまず実行委員長に立候補したことを心からほめてあげたいです。

自分の意見があって、いつも冷静で、些細なことでも時折、強い言葉を口にしてしまう女の子。このキャンプ中も、それで何回か衝突…。本当は優しい彼女の笑顔は人を幸せな気持ちにさせるから、抜群の冷静さをいかし、色々な意見を受け入れてまとめていくリーダーになってほしい。

リーダーシップを発揮したくてしきれなくていたこの4人になにかつかんでほしい。
そんな我々スタッフの思いをのせ、4人の候補者は、それぞれに自分がキャンプファイヤ-実行委員長になったらどんなキャンプファイヤーをしたいか演説。
残りのメンバーが1人2票、投票します。

結果、1位から4位まですべて1票差で、実行委員長が決まりました。
実行委員長は・・・自信にみちあふれ本当に嬉しそうな顔をしていました。

大人の世界だと、過半数に到達していないからとか、色々ありますが、ここではそれが重要ではなく、実行委員長になった子、なれなかった子のそのあとが大事です。

課題はここからです。
落選してしまった子が、きちんと実行委員長をサポートできるかどうか。
選ばれることも大事だけど、まず立候補したことをたたえたい。
そして、もし可能なら、落選してしまったことにこだわるのではなく、なぜ選ばれなかったのか考えてほしい。一歩前に出た、その勇気は絶対に無駄ではない素晴らしい体験だから。

落選の発表の瞬間は一瞬顔が曇ったけれど、そのあと、実行委員長以上に、一生懸命打ち合わせを仕切っている3人をみて、切にそう願いました。

最後の飯盒炊飯。
昨日より気付いて動く子どもが増えました。
炎の大きさをみて「薪とってくる」と自発的に動いたり、隣のチームをサポートしたり・・・。
最後の晩餐は、みんなの美味しい飯盒ごはんです。

最終日のメインイベント「キャンプファイヤー」。
いくつかダンスや歌をしたあと、大人も子供も一緒にスタンツ大会♪

・PM(プログラムマネジメントチーム)の「みんながキャンプを楽しんでいる時ぼくらは・・・」ゆる体操(荷物を運んだり、設営したり、プログラムの裏はPMによって支えられています。ありがとうございます)

・キッチンチームの「また君(キッチン)に恋してる」BY坂本冬美 キッチン道具のダンスつき

・ゲストリレーションチームの「みんなへのメッセージ」

・子どもたちの寸劇「思い出の川遊び&カヌー」

1週間、ずっと子どもたちと一緒にいたゲストリレーションチームが、一人一人に一文字づつ漢字とメッセージを贈りました。

想いの伝播か、お互いの思いが通じたのか、発表しているスタッフも、子どもたちも次々に号泣・・・。
大爆笑からはじまったキャンプファイヤーは、涙、涙・・・大号泣で幕を閉じました。

こんなに子どもたちが大泣きするキャンプファイヤーは久しぶりで、みんなの純粋な気持ちにただただ感動の一言です。・・・ありがとうございました。

今夜は、作ったハンモックで寝る子、何もなくなったテントサイトで星を見ながら寝る子・・・思い思い自分の希望の場所で寝る最後の夜です。

みんな、明日、どんな顔でお父さん、お母さんに会うのかな。

おかげさまで、今日も一日無事に怪我なく終了することができました。
ありがとうございます。

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スタッフの皆さんにも、この場をかりて感謝の言葉を・・・。

今回のキャンプは、中学生から成人まで19名のボランティアスタッフがサポートしています。
朝はプログラムの準備、食事の準備からはじまり、夜は子どもたちの見回りやテントの状態管理、日記のコメント書きまで・・・キャンプ中は24時間体制で、ほとんど寝られません。ミーティング後、床でそのまま爆睡するスタッフも。

でも、未来を担う子どもたちの成長をサポートしたい、ASOKENチームとして、一人一人の個性と強みをのばしたい。その一心で1週間走り続けています。

今回は成人スタッフ9名のほかに、中学生4人、高校生1人、大学生5人が貴重な戦力として支えてくれました。
特にゲストリレーションの6名(中学生2人・高校生1人・大学生3人)は、毎日、一番近くで子どもたちと接し、どうしたら子どもたちの次のステップをサポートできるか、真剣に悩み、毎日話し合い、目標を決めて行動していました。

ボランティアスタッフとしては、過酷な一週間かもしれません。
でも、子どもたちのチーム状態や天候によって、プログラムがどんどん変更したり、食事の時間が変わっても、誰一人弱音を吐かず、文句も言わず、朝から晩まで笑顔で自分の役割以上の動きをしてくれました。

そこまでがんばれる原動力は人それぞれだと思います。
でも、1週間、子どもの成長だけに焦点をあて、安心安全に、楽しく、チーム力と個人力をあげるために、精一杯共に走り続けてくれたスタッフに感謝するとともに、誇りに思います。
今年の夏のわんぱくチームは最高のチームでした。
子どもたちに負けず劣らず、私たちスタッフも悩み、考え、大きな成長や変化をいただけた1週間な気がします。

保護者の皆さん、参加してくれた子どもたち、安曇野のお世話になった皆さん、そしてASOKEN夏のわんぱくキャンプのスタッフ一同。
ASOKENを支えてくださる多くの皆さんに本当に心から感謝します。ありがとうございました。

わんぱくキャンプも残すところあと1日。
明日はお別れの日・・・また会う日まで。

最後まで、怪我なく安心安全に。子どもたちが笑顔で親御さんのもとに帰るまでがわんぱくキャンプ。
よろしくお願いします。

<今日のごはん>
朝:ご飯、納豆(おくら、ミョウガ、トマト入り)、厚揚げと大根の煮物、味噌汁(ナス)
※昨日、収穫したおくら、ナス、トマト入り♪
昼:ロールパン、とうもろこし、じゃがバター、温野菜、きゅうり
おやつ:シャーベット
夜:飯盒ごはん、煮込みハンバーグ、サラダ(きゅうり、キャベツ、ニンジン)

<今日のチーム> 
リ:リーダー モ:モチベーション 生:生活 食:食事 

○チームレッド
リ:ももすけ モ:やしろ 生:こういち 食:ともみん
○チームイエロー
リ:ゆう太 モ:ひろき 生:インディ 食:りな
○チームブルー
リ:なご モ:ドナルド・あまね 生:ゴリラ 食:すみ
○チームグリーン
リ:マリー モ:BOY 生:リョウ 食:デール

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