2013.8.18

8月17日 わんぱくキャンプ 7日目 また会う日まで

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長峰山の山頂で寝た子どもたちは、サンシャインお目覚めになるはずが…
残念ながらあいにくのくもり空。
でも、360度見渡す限り自然に囲まれた寝床は、なかなかのものでした。

6:00 全員合流し、朝の集い
     朝のあいさつ、お目覚め体操、各チームのリーダーから一言、中学生新聞発表、
     今日のスケジュール、今日のお約束、ASOKENソング、チクサクコール
その後、日記、健康チェックをすませ、朝食です。

荷物整理をし、1週間お世話になった場所を清掃。窓ふき、雑巾がけ、トイレ掃除、洗面所掃除、玄関や台所もみんなで綺麗にしました。

最後のプログラム「一人づつへのメッセージ」
1週間、がんばっていたこと、ありがとうといいたいこと。
1人づつにメッセージカードを作成しました。

最後に、展望風呂で入浴し、閉村式。

お世話になった天平の森を後にし、わさび農園経由(ここで長野の友達とはお別れです)で、一路東京へ。

バスの中では、行き同様、みんなでバスレクで盛り上がりました。

「○○のために大きな拍手~♪チャチャチャ♪」
全員の名前はもちろん、テントや東平庵、安曇野、乗っていたバスにまで、みんなで大きな拍手を送りました。

報告会会場では、保護者の皆さんが、温かい笑顔と拍手で迎えてくれました。
1週間の報告・スライドショー・各セクションのスタッフから一言・子どもたちの出し物お披露目・みんなからのメッセージとしおりの授与&感想。

大きな声で返事をししっかり前を見て話す子、お父さんやお母さんの顔を見てなんだか恥ずかしくなっちゃった子…。でも、確実に1週間前とはちょっとだけ違う子どもたち。

今年も大きな怪我や事故もなく、多くのみなさんのご協力のおかげで、わんぱくキャンプを無事に終了することができました。

毎年本当に感謝しているのは、私たちを信頼して1週間のキャンプに出してくれる、保護者の方々の懐の広さ。
スタッフ一同、親御さんの期待や思いきり、勇気にこたえようと身が引き締まる思いです。

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このわんぱくキャンプもおかげさまで、6回目を無事に実施することができました。

去年、参加者から初のジュニアスタッフが誕生し、今年も、第1回わんぱくキャンプのときに小学校1年生だった子が、小学生最後の夏を迎えました。
彼は「来年からはジュニアスタッフになる!!」と高らかに宣言してくれました。

自分が楽しむから、誰かと一緒に楽しむことが嬉しい。
そして、誰かを楽しませる、楽しんでもらえるサポートができることに喜びを感じるように成長していってほしい、と思っています。

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このキャンプは「チームで勝つ」「あほになれ」をテーマにしていますが、実は、子どもたち同様、もしかしたら子どもたち以上に、スタッフの成長や学びがとても深いキャンプです。

例えば、今年のスタッフは、中学生ジュニアスタッフ、高校生シニアスタッフ、大学生、社会人。6歳から60代までの年齢層で構成されています。
基本プログラムはありますが、テーマや理念に基づき、お互いの人格を尊重することさえ忘れなければ、プログラムの変更相談や、スタッフ各自が色々チャレンジすることも可能です。

今、チームのために、自分は何ができるか真剣に考える。動く。振り返る。また考える。
一期一会のこの「チームで勝つ」ために、私たちスタッフも、子どもと共に、チームとして発達した1週間でした。

プログラムスタッフ、マネジメントスタッフそれぞれの苦悩、成長。
中学生、高校生…。上のものから脈々と引き継がれるイズムの継承。

報告会でもお話しましたが、ひとつエピソードを。
わんぱくキャンプでは「その日の出来事を新聞にまとめる」というスタッフプログラムがあります。
今年、この大事な新聞づくりを中学3年生の2人に任せてみることにしました。

初めてこのキャンプに参加した2人は、最初、正直、覇気もなく、声も小さく、目もあわせず、「無理」「できない」が口癖のような子でした。

「ジュニアスタッフの大事なミッションとして、その日1日あったことの新聞づくりをやってほしい」と話した時、安請け合いした2人は、そんなに重大なことだと思っていなかったと思います。
出来なくても別に大丈夫だろう、と。

1日目の夜、2人は遊び半分、眠さ半分で、真夜中になっても模造紙は白いままでした。
2日目の朝、新聞は半分も出来ていませんでした。
新聞発表をするはずの朝の集いが始まる時、2人は白い新聞を前に、寝ていました。
言い訳も、謝罪の言葉もない2人に聞きました。
「いつ発表できる?」「30分でできます」「では、昼に発表してね」
お昼、新聞は相変わらず白いままでした。
「お昼に発表するっていったよね?」「トイレで考えようと思ったら気が付いたら寝ちゃって」「どうしたらいいと思う?」「ちゃんと書く」
その後も、新聞は進捗する様子もなく、2人は「眠い、眠い」と元気に飛び回る子どもたちを横目に、プログラムの途中で抜けてバテていたり、他のスタッフにお願いされた仕事を本当に「嫌々ながら」を絵に描いた姿勢でこなしていました。
すきあらば、さぼりたい。そんな様子でした。
結局、1日目の新聞は、発表されることなく、2日目が過ぎていきました。

2日目の夕方。
シニアスタッフから声をかけられました。
「新聞、私たちにやらせてください。あんないい加減にやられたくないです」
「高校生の意見は全員一致してます。高校生だけにやらせてください」

…告白します。その時、正直、涙が出るほど嬉しかったです。

今は、シニアスタッフの彼らも、夜、眠い目をこすりながら、次の日の朝、みんなに発表するためにがんばって作った新聞。
自分たちはその役割に責任感を持って、つらかった時もあったけど、楽しみながらもやり遂げてきた。だから、大事なミッションをきちんと責任感をもってやってほしい。
そのまっすぐな思いが響きました。

「新聞も中途半端。スタッフとしても中途半端。はっきりいって本当にいやです。あの2人を見て、どういう気持ちでいるんですか?」
「自分の部活の後輩だったらガツンと言うと思うけど、今回はどうしたらいいのかわかりません」
ストレートな意見。まっすぐな瞳が本当に嬉しかったです。

1週間過ごしていると、当たり前のことですが、子どもたちの間にも「なんか○○が嫌い」「自分とはなんか違うからいや」「一緒に行動したくない」みたいな意見が出てきます。

それは自分と誰かを意識する、自分の意見を言ってみて賛同を得られないことを知る、自分とは違う価値観の人もいると学ぶいいチャンスですし、チームとしての発達段階では嬉しいことです。

その時に心に決めていることが2つあります。
「排除をしないこと」「焦点を相手が嫌いというところから変容させること」

衝突をさけるために、問題となっていることを排除したり、遠ざけたりすることは簡単です。でも、また同じことが起きた時に、繰り返し続けることは不可能です。
だったら、排除をしないで、共働、協働することを学ぶ。
そして、自分の気持ちや視点を変える。
焦点をもっと高く、広く、もっといえば、違うことに関心を向ければ、意見の違いや、ちょっとした諍いは、ちっぽけなものになるはず。
何かに夢中になったり、他のことに気をとられたりしているうちに、意外と、いろんなことが受け入れられたり、気にならなくなってくる。
気が付いたら、嫌いといっていた仲間と仲良くなっていたり、一緒に何かをしていたり…。
キャンプ中、そんな場面は、たくさんあります。
そのうえで、「○○のこういうところが苦手だったんだよね」とか「でもこういうところはすごく好き」とかお互いに話したりしています。
相手を認め、違いを理解し、そのうえで仲良くなれる、一歩前進した瞬間です。

話しを戻すと・・・
「新聞をつくるということに意義を感じられず、やらされ感満載のジュニアスタッフ」
「使命感と責任感をもって新聞づくりをしようとしているシニアスタッフ」
・・・排除をせず、焦点を変え、この事態をどう納めるべきか。

その時、シニアスタッフのリーダー的存在の子が、話しに来てくれました。
「今夜は高校生(シニアスタッフ)にやらせてください。それで中学生(ジュニアスタッフ)が動いたら、明日は手をひきます。でも、動かなかったら自分達で最後までやります」

彼にひとつだけ注文しました。
「今夜の新聞づくりは、ジュニアスタッフのサポートをしてほしい」こと。
「明日以降のことはその後、考えよう」と。

…その夜、シニアスタッフの横で、借りてきた猫のように小さくなっている中学生がいました。

先輩たちのサポートのおかげで、翌朝、朝の集いで、初めてジュニアスタッフ2人による「新聞発表」が行われました。

はっきりいってグダグダでしたが、でも、きちんと子どもたちの前で2日分の新聞を発表していたジュニアの2人。
発表は2人に任せ、サポートにまわったシニアの4人。
まず第一歩。がんばりました。
そして、先輩たち、ありがとうーー。

お昼が終わった頃、ジュニアスタッフの1人が、「今夜からの新聞づくりは、自分達にやらせてほしい。」と話にきました。

「朝の集いで絶対に発表するって約束できる?」
「絶対やる」
…3日目にして、初めて彼が自分の意志でまっすぐ目を見て話してくれた瞬間でした。

後で聞くと、「シニアがいるとめっちゃ緊張する。下手なことをいったら怒られるんじゃないかってネタ出すのもびくびくした」と(笑)。
シニアスタッフに今晩からは任せてあげてほしい旨を伝えると、彼らの表情が明るくなった気がしました。
先輩たちは、びしっとイズムを継承してくれました。本当にありがとう。
感謝しています。

そこから毎夜、ジュニアスタッフの2人は、最後までがんばってくれました。
お互いに励まし合い、スタッフに叱咤激励され、毎朝、新聞を食い入るように見る子どもたちに力をもらっていました。
東平庵に宿泊した夜も、外の机で2人で新聞を作り、新聞の上で突っ伏して寝ていたことも。本当にがんばっていました。

6日目。最後の夜。
大笑いし、踊り、歌い、みんなで号泣したキャンプファイヤーの後、ここまでずーーっともう一人の子に引っ張られてきたジュニアスタッフの1人が、初めて、自分から模造紙に向かっている姿を見ました。
6日目にして、やまが動きました。
「早く終わらせて寝たいから」そんな風に笑いながら、誰に言われるでもなく、1人でも、自ら模造紙を広げ、マジックを用意し、下書きを始めている彼を見て、嬉しく思いました。

その日は、最後の夜。
子どもたちの一部、希望者は、長峰山でスターウォッチング&サンシャインウォッチングをしながら就寝。

「待ってるからな」
「新聞終わったら来いよ。場所あけておくから」
「わかった。絶対に行く」
寝袋を持って出ていく高学年の男の子たちと固い約束をするジュニアスタッフの2人。

「新聞が終わったら山頂に行ってみんなと寝たい!!」
テントサイトから20分程度歩く山頂に絶対に行きたいと切願する2人に、行く時には声をかけていくこと、無線を持ち随時場所を報告すること、携帯電話を持って行く事など、いくつか約束し、了解しました。

朝4時。
長峰山の山頂ではなく、びっしりと書かれた新聞の横で、つっぷしている2人。
おそらく夢も見ていないであろう2人に寝袋をかけました。
・・・お疲れ様。1週間、右も左もわからない中で、本当によくがんばったね。

最初、存在感どころか気配を消していた2人が、子どもたちに終始名前を呼ばれたり、抱き合って泣くぐらいの存在感を発揮したこと。
「なぁなぁ」「自分」と呼び合っていた2人がお互いに励まし合って最後までがんばったこと。
この2人に火をつけてくれたシニアスタッフ、一緒に見守り、スタッフとしての役割や責任を教えてくれたプログラムスタッフ、マネジメントスタッフに、心から感謝します。そして、何より、自分たちを色眼鏡で見ずに、慕ってくれる子どもたちがいたからこそ、彼らは自分でも気づかないうちに自ら変化したのだと思います。
本当にありがとうございます。

新聞作りも、スタッフの仕事も、楽しさより辛さが多かったかもしれない。
挑戦しようなんて大それたことは考えてもいなくて、気がついたら無我夢中でやっていただけかもしれない。

日常生活に戻ったら、環境や色んなもののせいにして、ついつい流されてしまうかもしれない。
でも、確かにこの瞬間、役割を全うし、精一杯生きていたこと、やり遂げたことを、自信と誇りに。
そして、こんなお兄ちゃんになりたいと思っていた子どもたちがいたことや、多くの仲間がずっと見守ってくれていたことを、決して忘れないで欲しい。

人は多くの人に支えられていることを改めて実感するひと時でした。

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キャンプ終了後、子どもたちがお互いに贈りあったメッセージを見たり、日記(しおり)を見て、「迷惑をかけませんでしたか?」「他の子どもとうまくやっていましたか?」「泣いていませんでしたか?」と心配をしてくださる保護者の方がたくさんいます。

うちではゲームばかりで何もやらないし、無気力。
無理ってばかりいって、やりたくないことは聞こえないふりをする。
学級崩壊していて、自分の意見を言うと仲間外れにされるかもしれない恐れからか、学校ではあまり意見を言わないおとなしい。
人の意見を全然聞かないし、自分勝手。等々…。

キャンプに行く前に、健康状態のチェックを含め、保護者の方々からお子さんについて色々なお話を聞くことがあります。
毎日顔を合わせているから、ついついネガティブな情報が口をついてでてくることもあります。

でも…お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばちゃん。

今年も、どのお子さんも最高の「わんぱく」でした。
しっかり「あほになれ」でした。
そして「チームで勝つ」36人でした。

大笑いしたり、ケンかしたり。泣いたり、じゃれあったり。
よく食べ、よく遊び、何かが出来るようになって得意気な顔を見せてくれたり、約束を破って叱られたり。
自分のために、みんなのために、大活躍してくれました。

また、今年も、たくさんの表情や成長を目の当たりにさせていただきました。

私たちスタッフは、1年のうちたった1週間しか、子どもたちとかかわることができません。
1週間ではできることは限られていて、出来ずに歯痒く思い、力不足を痛感することも数多くある一方、24時間、子どもたちのことだけを考え、話し合い、走り切る。
たかが1週間、されど1週間です。

子どももスタッフも…この1週間で、何かひとつでも、心の糸がびびびーーんと大きく揺さぶられたことを願っています。

1週間、楽しかったり、悔しかったり、がんばったりしたことを一番知っているのは・・・
自分だけです。
そして、すべてひっくるめて認められるのは、自分自身、そしてまわりにいる家族や仲間の力です。
今年も、最高な1週間を、ありがとうございました。

このわんぱくキャンプ、そしてASOKENの活動を、いつも温かく見守ってくれている方々に、心から感謝します。

わんぱく! サイコ-!!!

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きっと偶然じゃない 君と僕 出会えたのは
山に風が吹くように とても自然なことだよ

きっと偶然じゃない 君と僕 手をつないだ
夏の太陽のように とても自然なことだよ

思いっきり 笑えた 自分を 好きになれる
翼を 広げて 飛んでいこう 今すぐ

きっと偶然じゃない 君の眼にあふれた涙
空に星が降るように とても自然なことだよ
とても自然なことだよ とても素敵なことだよ

「思いっきり出会おう!」
作詞:ASOKENスタッフ
作曲:ボンゴ(梵語)

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