2012.8.15

)わんぱくキャンプ3日目 キャンプ場を楽しむ日

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昨日の夜からの雨が降り続き、朝からザーザー降り。
今日のブログは、少しチーム力を中心に書かせていただきます。

6時 プロジェクト活動。
6時半 朝の集い、日記、健康チェック。

本来なら、朝ごはん前に新しいチームになりますが、今日は前日のチームのまま続行です。

きっかけはある子どもの一言でした。
「今のチーム、あまり好きじゃない。○○係りもやだ。でも、明日の朝までだから我慢すればいいや」
これは、生活班と活動班を固定せず、日々、違うチームでも、チーム力、コミュニケーション力をあげていきたいという私たちの思いとは違う方向です。

そこで、子どもたちに、どういう思いで今回の班があるのか、1人ではなくみんなでやるチーム力のすごさとそこで果たす個人の責任の大事さを話しました。
そして、今日は、あえて昨日と同じ「チームと係」で変更せずいくことを宣言。

最初は不満そうだった子どもたちですが、(実はよくわかっています)、きちんと話せばわかってくれます。

そしてもうひとつ。
今日はゲストリレーションスタッフをチーム付きから外し、全体の安全管理と19人のチーム力をあげる!! ことを前提に体制やかかわり方をかえることにしました。

何かあるとチーム付きの大人に話せばなんとかしてくれる、というかかわりを変え、子どもたちがお互いに相手を意識し、協力するチームな一日にします。

午前中予定していた森のハイキングは、残念ながら雨天のため中止になってしまいましたが、その分、午後に行う予定の盆踊りの出店の準備をしました。

まずは、みんなから出た20個近いやりたい事の中から、「ヨーヨー釣り」「宝探し」「もぐらたたき」の3つを出店とすることに決定。
その中で自分のやりたい出店を選び、それぞれリーダーを決めました。

誰もリーダーをやりたい人がいない出店がある一方で、そこにいるほぼ全員がリーダーになりたいと挙手する出店。(1年生から5年生までやりたい子がいて、最終的に2年生がリーダーに。しかもきちんと仕切っていました)

年齢関係なく、年上に臆することなく、まずは目立ちたいという気持ちだけだったとしても・・・リーダーシップをとりたいという思いは素晴らしいことです。
いつまでもこんな気持ちを持っていってほしいな、と思います。

今日は、できるだけ大人は介入せず、こどもたち同士でお店のルール決め、役割分担、ものづくり(呼び込み旗の準備や景品づくり)まで行います。

ここで面白い現象が・・・。
リーダーが不在でも(ジャンケンで決めても)やることが明確で、みんなが共通のイメージをもっている「ヨーヨー釣り」は、どんどん仕事が進んでいきました。

それぞれがこうしたい!!という思いをもって参加した「もぐらたたき」「宝探し」は、頭の中にある自分がこうしたい、ゲームのイメージがそれぞれ。いつまでたっても平行線で話し合いが膠着・難航。思い通りにいかないことで、ケンカしたり、言い合いしたり、すねたり。

限られた時間の中、この状況で、出店はヨーヨー釣り1つだけにしようかどうか迷いましたが・・・ちょっとブレイクタイムしながら
「最初にこの3つのお店は自分がやりたい100%にならない可能性はあるって、みんな了解したよね?」
「この時間の目的は、自分の意見を押し通す事ではなくて、お店ができるように形にすること。ああ、自分が思っていたこととはちょっとだけ違うけど、このお店なら地元の人に喜んでもらえるかなって思えるようにしよう」
と、伝えました。
そこからリーダーではないけれど仕切ってくれる人、アイデアを出してくれる人、得意な折り紙を教える人、黙々とものづくりをする人・・・各自が役割をもって、準備のスピードが急速にあがっていきました。

朝のチーム替えに続き、子どもたちもやらなければいけないことはわかっていて、でも、個人の力量によって、うまく気持ちの交通整理や表現ができないだけなので、きちんと話し、ちょっとヒントを出せばわかってくれることを実感しました。

ついつい手も口も出してしまいがちな日常の慌ただしい生活を省みるいい機会でした。

普通、自分の興味関心のないプログラムだと、ただそこにいてぼーっとしていたり、どこかに遊びに行ってしまったりしますが、そこにいる全員が・・・たとえばゲームの中身を確認する人、実演する人、景品の作成をする人など・・・全員が、出店を出すために、個人としてできることに熱中しているのは嬉しいシーンでした。

メンバー全員で目標と目的とイメージの共有、具体的行動と役割分担。
・・・大人の世界でも子どもの世界でも、業務遂行ミッションはまったく同じですね。
ああだこうだと楽しそうに大笑いしながら準備をしている子どもたちを見つつ、そんなことを思いました。

昼食は、出店への気分をたかめる、お祭りパック(焼きそば&おにぎり)弁当。

1日雨予報だった天気が回復し、青空が出てきたので、午後はチーム対抗ハイキングを行いました。

全部で8つの課題をクリアしながら、長峰山の山頂を目指します。
この山頂では、今夜、安曇野市の花火大会が開かれます。

・話さない、相談しないで、全員がじゃんけんであいこになるまでに何回かかった?
・わんぱくキャンプ参加者、スタッフ38人のキャンプネームを言ってみよう
・大きな声でヤッホ――♪と叫んでみよう
などなど、みんなで協力して課題をクリアしていきます。

「全員共通で好きな食べ物をひとつみつけよう♪」
焼肉、つけ麺、そうめん、トマト。・・・ふむふむ。

「目をつぶって片足で立って15秒」
あのね、僕たちは、全員で手をつないでやったんだよ。・・・いいねぇ♪

「キャンプをお題に俳句をつくってみよう」
キャンプはね 楽しいことが いっぱいだ
飯ごうだ うまく炊くよう がんばるぞ
森の中 危険がいっぱい ひそんでる
楽しいな キャンプ場での テントはり
・・うまい!!座布団やっとくれ~

ここ安曇野は、かつては、たばこで栄えた裕福な地で、景観がとてもきれいだったので、歌仙がこぞって歌を詠みにやってきたとか。
本当は、今日予定していた歴史にふれるハイキングで、そんな歌仙の話や、産業、集落、神様の話を聞き、自分たちでも俳句を詠んでみる予定でした。
また来年、乞うご期待です!!

おやつのみたらし団子を食べて(朝ごはんのおにぎりが美味しいみたらし団子にリメイク大変身!!)、本当は予定していなかった飯盒炊飯を行うことにしました。

まさに今日のチーム活動、集大成です。
ここでは3つの課題にチャレンジしました。

○自分が準備できたからやるではなく、全員でそろって活動する
○大人は安全管理のみで手を出さない中、チームで、1人1つの飯盒ご飯を炊く
○飯盒はチームに渡された決められた分量の洗剤で洗う

毎回、活動前には「服装」「持ち物」がホワイトボードに記入されます。
みんなそれを見て準備をしますが、3日目にもなると、ちょっと何かを忘れてもいいいや、という気持ちになってきます。ちょっとそんな感じの子どもがちらほら。

入口で服装、持ち物検査をしました。

「帽子は?」「ない」「探した?」「探したけどない」「じゃ、もう一回リュックから探してみよう」「え~!!!」

「おはしは?」「ない」「探した?」「誰かが間違って持って行ったと思う」「今まで行った人はみんな自分のお箸だったよ。じゃ、もう1回探してみよう」

ここでは、「自分のものを自分で管理する大切さ」「自分の行動がチームにおよぼす影響」「仲間を責めるのではなく一緒に自分のできることは何か動くこと」を感じてほしいと思いました。

OKが出たグループから飯盒にお米を入れて野外炊飯に出かけます。

1人の子の持ち物や服装がないことで、焦る他の子どもたち。
「早く探してよ!!」「なにやってんだよ」「花火見れなくなっちゃうよ」からはじまり、そのうち「隣の荷物みてあげる」「ちょっと他の場所にないか洗面所みてくる」「昨日最後に使ったのはいつ?」と行動や言動が変化します。

そして最後は絶対に見つかります。(当たり前ですが)

この時に、探してくれたみんなに「ありがとう。ごめんね」というのは、本当に勇気がいります。

「いいよ、早く行こう」「今からまきかえすぜぃーー」「お米もらおう」という励ましの言葉に、ほっと安堵の表情が浮かびます。

同じ思いを二度してほしくないから、自分の持ち物管理をがんばろう。
整理整頓は生涯ついてまわる大事なことだから・・・。

ここまで2日間の経験をいかし、自分達だけで火をつけてみました。
ああでもないこうでもない、と話してばかりで、まったく火をつける様子のないチーム。
火つけが得意な子どもが、リーダーシップを発揮し、枝を拾う、あおぐなど、的確に指示を出しているチーム。(そもそも得意なので火に向き合った時の生き生きっぷりが半端じゃないです♪)
昨日はリーダーはイヤといっていた子が、自らを鼓舞し、できる精一杯を出し切っていたチーム。
隣のチームの火つけを手伝ってくれる人。

スタッフはヒントはくれるけれど、火はつけてくれない。
自分たちで火をつけなければ、ご飯が食べられない。

困ったらスタッフに頼ればいいや、という環境から一変、
「自分がやらないと、という責任感」「やらなければいけない意義」「チームのことを考えること」「自分以外の人のことを考える力」「自分から気づくことが増えた」「子ども同士でのやりとりが増えた」(スタッフMTGより出た項目)
上記のような変化がありました。

全員でふ~ふ~と火を吹いた真っ赤な顔。
何度も汗をかくから汗の通り道が黒い筋になっている顔。
飯盒をさわった手でこすったから真っ黒な顔。
でも、自分たちだけで火をつけたみんなの顔は、どんなに汚れていても、最高の笑顔でした。

ちなみに、もうひとつの課題もきちんとクリア。
前日、1週間で使う予定の洗剤をほぼ使い切った子どもたちですが、限られた大スプーン2杯分のクレンザーで、4~5個の飯盒をきれいにあらっていました。

「飯盒がこげてない人はあまり洗剤をつかわない」
「洗剤を使わないでできるところまでやる」
「飯盒がこげている人に多めに洗剤をあげる」
など、どうやって限られた洗剤で飯盒を洗うか、きちんと話し合っていました。
洗い終わり戻ってきた子どもが「ゲームみたいでなんか楽しかった」と。
・・・このわんぱくキャンプに参加してくださるお子さんは、なんでも楽しめる力が強い気がします。

色々ありましたが、今日はチームとして成功体験の共有がたくさんでき、自分が担当する係としても、納得できる動きができました。

今日も、食器の配ぜん、片づけは食事係が中心になってやってくれました。
リーダーはみんなに声掛けをしてくれました。
玄関の靴、トイレのスリッパは生活係が中心になって揃えてくれています。

まだまだ「係がやる仕事だから自分はやらなくてもいい」と思いがちなところは課題ですが、今日のチームが素晴らしいチームに成長したことに感謝します。

今夜みんなで見た長峰山山頂から見る、安曇野市の花火は、打ち上げるところまで見える、見下ろす花火でした。
眼下に広がる安曇野市の夜景も、頭上に輝く星空も本当に素敵でした。

今日も一日楽しんで活動してくれた子どもたちの寝顔ととんでもない寝相(笑)をみながら、交代でテント見回り。

今日も怪我なく無事に一日が終わりました。ありがとうございます。
おやすみなさい。

<今日のごはん>
朝:食パン、ハム、チーズ、ジャム、トマト、レタス、コーンスープ、バナナ
昼:焼きそば&おにぎり弁当
おやつ:みたらし団子
夜:飯盒ごはん、アジのかば焼き、小松菜のおひたし、すまし汁(玉ねぎ・卵)

<今日のチーム> ※昨日と一緒です
リ:リーダー モ:モチベーション 生:生活 食:食事 

○チームレッド
リ:しょう モ:ともみん・りな 生:やしろ 食:デール
○チームイエロー
リ:なご モ:ドナルド 生:こういち 食:すみ
○チームブルー
リ:ゴリラ モ:インディ・ミッキー 生:リョウ 食:ももすけ
○チームグリーン
リ:ゆう太 モ:あまね・マリー 生:BOY 食:ひろき

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